新しくできた池袋サンシャインの屋上に「モネの睡蓮の池」が造られたという。これは是非、是非、行ってみたい。
そこで先月 北青山チャンネルでお喋りしそこなった「モネの睡蓮」。ブログに書くといって止まってしまっていたお話を書いてみようと思い立った。
昨年暮れ、美術展出展のため、パリ行きが決まったとき、その魅力の場所に、スケジュール的にかなり無理でも行くと頑張ったのは、小橋めぐみさんの「恋読」という読書エッセイにモネのことが触れてあって、刺激されたのかもしれない。
何度目だろう。訪れたお気に入りの場所、クロード・モネの館「オランジュリー美術館」。そう、初めて訪れたのは随分と昔。その鮮烈な記憶から記してみたいと思う。
リュクサンブール公園を抜けると小高い森の中にこじんまりした美術館がある。
下調べも無しに、ただあの絵の実物が観たくて立ち寄ったオランジュリー。
初めてモネの部屋の入り口に立った時、美術書で見た一枚の絵による、私の常識的な想像は一挙にひっくり返ってしまった。
額が無い!絵の展示の額がない!
壁画だった!しかも、四面の壁はどこまでも絵であった。床も壁面も装飾なく、白っぽい長い楕円の室内は、丸ごと全部、睡蓮だった。
一瞬、息を吸うことすら忘れていた。 (続く)